谷中の石@台東区

 2013年6月下旬に台東区谷中を訪れました。お寺の境内で見つけた2匹のカエルを紹介します。

 言問通りと不忍通りの交差地点である根津駅前から散策を開始。言問通りを鶯谷駅方面に善光寺坂を登っていきます。

石蛙@上聖寺
Fig. 1 石蛙@上聖寺
▼ 善光寺坂を上って

 谷中地区にはお寺が多く、「谷中八丁に九十八寺」とも言われていたそう。その中で上野消防署谷中出張所の向かいにある上聖寺を訪ねました。

 道路から10 m程の所に本堂があり、境内はコンクリートで固められています。左側には細長く墓地が作られています。墓地に入る手前に小さなが造られており、鬼瓦、樹木、そして石の蛙(Fig. 1)が置かれていました。蛙の大きさは高さ約20 cm×幅約20 cm×奥行き約30 cm。平たい石の上に乗っています。

 左右に大きく引かれた口が印象的。石には固定されておらず、後から置かれたのかもしれません。梅やみかんの木があるそうですが、残念ながら果実や花は見られませんでした。

河鍋暁斎墓@瑞輪寺
Fig. 2 河鍋暁斎墓@瑞輪寺
▼ 千駄木駅方面へ

 言問通りを左折し、千駄木駅方面に向かいます。三崎坂の30 m手前の左側にある瑞輪寺を訪ねました。蛙が題材の風刺画で有名な日本画家、河鍋暁齋(かわなべきょうさい)さんのお墓があるそうです。

 広い墓地を探しても見あたらず事務所で尋ね、ようやくたどり着けました。途中に赤字の案内石碑があります。

 四角い墓石があるわけではなく、カエルに似た自然石が置かれています。大きさは高さ約30 cm×幅約30 cm×奥行き約60 cm。下には小さな白色の石の蛙が置かれていました。

 激動の江戸から明治時代を生き、波瀾万丈な人生を送った河鍋暁齋さんを思い、手を合わせました。

 山手線の内側でありながら静かで昔ながらの街並みが残る、谷中地区を散策してみてはいかがでしょうか。

上聖寺 台東区谷中1-5-3
瑞輪寺 台東区谷中4-2-5


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