無事カエル!ステッカー

 2009年に青森県トラック協会から、蛙の写真をあしらったステッカーを送っていただきました。

無事カエル!ステッカー(大)
Fig. 1 無事カエル!ステッカー(大)
▼ 飲まないで!無事に帰るぞ

 青森県弘前市に住む写真好きな方が、飲酒運転の撲滅に取り組む協会の活動に共感し、自身が撮影したアマガエルの写真を使いステッカー(Fig. 1、Fig. 2)のデザインを制作したそう。赤地に白字で「飲まないで!無事に帰るぞ」と書かれた標語から、撲滅に向けた強い意志を感じ、飲酒運転に関する罰則強化の経緯を調べる事にしました。

 まず、1960年に酒酔い運転に対する罰則が開始でき、1970年に吸気によるアルコール濃度測定が始まり、酒気帯び運転に対する罰則が追加されました。さらに車を提供した者、同乗者、酒を勧めた者にも罰則が及ぶようになりました。

飲まずに蛙ステッカー
Fig. 2 無事カエル!ステッカー
▼ 飲酒運転の事故は過失ではない

 高速道路網(Fig. 4)が発達し交通量が増えると、事故件数も増加の一途をたどります。1999年、東名高速道路で飲酒運転の長距離トラックと行楽帰りの家族が乗る乗用車が衝突し、1歳と3歳の尊い女児の命が奪われました。

 遺族の働きかけや世論の高まりを受け、2001年に「危険運転致死傷罪」ができ、飲酒運転による事故にはより重い刑が下される事になりました。一方で、事故後に逃走し飲酒を隠蔽したり、飲酒以外の危険運転でも事故が発生したりと新たな課題が見えてきました。

 課題に対応するため、2014年に「危険運転処罰法」がつくられました。なお、従来の酒酔い運転と酒気帯び運転の罰則は、継続しています。

 参考文献を読み、飲酒運転による事故は過失ではなく犯罪であると改めて認識しました。より多くの人が、撲滅運動に関わる事で知識や運転マナーの向上が望め、痛ましい事故の再発を防げると考えます。

国道4号線@仙台市
名神高速道路@神戸市
Fig. 3 国道4号線@仙台市
Fig. 4 名神高速道路@神戸市

■ 参考文献
東名事故から十年目の訴え(井上郁美)河出書房新社


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