2匹の石蛙@鶴見尻手

 2013年7月下旬にJR南武線に乗り、川崎駅から1駅立川方面に進んだ尻手駅を訪れました。駅周辺を散策して見つけた石の蛙を2匹紹介します。

蛙地蔵@良忠寺
Fig. 1 蛙地蔵@良忠寺
▼ 砂利輸送から通勤の足へ

 JR南武線は、川崎と立川を結び神奈川県川崎市を縦断する路線です。多摩川の中流で採取された砂利を下流の船着き場に輸送するために昭和初期に建設されました。

 現在は、沿線の企業や学校の通勤、通学の足として活躍しています。駅と駅の間隔が短く、所要時間の長さが乗客の不満でしたが、2011年に快速列車が運転を開始し、若干解消されました。

 尻手駅は第二京浜と尻手黒川道路が通り、多くの人と車が行き交う賑やかな雰囲気がありますが、路地に入ると昔ながらの商店街や住宅地が残っています。

石蛙@井上酒店
Fig. 2 石蛙@井上酒店
▼ 商店街から住宅地へ

 尻手銀座と呼ばれる商店街を約100 m進むと、突き当たりにある酒屋の店頭に石蛙(Fig. 2)を見つけました。酒屋らしくプラスチック製のビールケースの上に座っています。

 商店街を抜け住宅地を更に西へ進むと、良忠寺という立派な山門を構える寺が現れます。庭が綺麗に整備され、本堂の左奥には墓地が広がっています。

 以前、このお寺に蛙を抱いたお地蔵さん(Fig. 1)があるとWebページで見た事がありました。そのWebページは見つからなくなってしまったのですが、呼び出しベルを押し住職の奥様にお聞きすると確かにあるとの事。

 最近、住職が場所を移動してしまったらしく、墓地や庭園を探してくださいました。15分程して、鐘楼の近く、墓地の中にあるのを見つけました。

 石の剥離が激しく、お地蔵さんの顔がつぶれてしまっていますが、蛙の姿はしっかりと確認ができました。非常に珍しい石仏なので、これからも大切に保管して頂けると嬉しく思います。

 横浜市鶴見区と川崎市幸区の境に広がる、尻手を訪れた際は、2匹の蛙を見に商店街へ足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

井上酒店 横浜市鶴見区矢向4-20−32
良忠寺 横浜市鶴見区矢向4-21−36


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