コンロかえるくん

 2017年4月下旬に足を運んだ銭湯で、横浜市消防局のポスターに蛙のキャラクター(Fig. 1)が画かれているのを見つけました。

コンロかえるくん
Fig. 1 コンロかえるくん
▼ 笑顔で買い替えをアピール

 キャラクターの名前は、コンロかえるくん。笑顔でセンサー付きコンロへの買い替えをアピールしています。

 コンロは火災の原因になりやすく、現在も上位10番以内に入るほど。火の消し忘れや過熱を防ぐセンサー付きのバーナーが開発され、2008年からはすべての機器に取り付けが必須になりました。

 安心(Safety)、便利(Support)と賢い(intelligent)の頭文字をとりSiセンサーコンロと呼ばれ、製品単価が上昇したものの火災リスクを抑えるため、買い替えの促進が叫ばれています。

消防自動車
Fig. 2 消防自動車
▼ 男性高齢者向けの対策が重要

 火災とは、「生活の中で制御できなくなった燃焼活動」を指します。技術の進歩で、火災に強い建築資材や生活設備が生み出されていますが、火災の件数には減少の兆しがみられません。

 人口は減少するのに、火災死者の数は増加する予測まであるそうです。その要因は、ずばり高齢化。特に80歳以上の総人口に占める割合が増え、火災件数や火災死者数の増加に影響を及ぼしています。

 また一般に、女性よりも男性の方が火災による死亡率が高く、責任感の強さによるものではないかとの分析があります。

 男性高齢者向けの対策が重要になりそうで、対象者が多く集まる銭湯でのポスター掲示は効果が高いだろうと感じました。

消防ヘリコプター(その1)
消防ヘリコプター(その2)
Fig. 3 消防ヘリコプター(その1)
Fig. 4 消防ヘリコプター(その2)

■ 参考文献
火災の科学(辻本 誠)中央公論新社


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