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麻布台の公園にカエル型の水飲みがあると聞き、2011年4月下旬に港区六本木を訪れました。
南北線・六本木一丁目駅の改札は、オフィスビル・泉ガーデンヒルズの地下階に直結しています。エスカレーターで地上に出るとビルと高速道路のほかは、住宅地と細い路地が多く、繁華街という雰囲気は余り感じられません。 都道415号線を飯倉片町交差点方面に歩を進め、駅から50 m程で落合坂と呼ばれる細い路地を左折します。10 mも進まないうちに、右手に木々が茂る縦長の小さな公園(Fig. 2)が目に入ります。 この公園、盛岡市出身の新聞記者で日露戦争で命を落とした横川省三氏を記念して造られたそう。開園は1938(昭和13)年との事ですから、かなり歴史のある公園です。当初は、六本木三丁目にありましたが、1964(昭和39)年に高速道路の建設工事のため、麻布台に移設されたという事情があります。
高さは80 cm程度で小石が混ざったコンクリート製。全体的に淡い配色のため、園内によく溶け込んでいます。あんぐりと大きく開けた口には水飲み口、両手を合わせた中心部に水道の蛇口が取り付けられています。 六本木は江戸時代の武家屋敷跡から、戦後の大規模な区画整理を経て現在ではビジネスや観光の中心地として目まぐるしく発展してきました。そんな変化の激しい街の中で、今後も変わらず憩いのスポットとして存在して欲しいものです。 横川省三記念公園 港区麻布台1-4-6 |