日本郵船の施設巡り@横浜

 2013年12月上旬の週末に、横浜市中区にある日本郵船の展示施設を見学しました。

氷川丸全景
Fig. 1 氷川丸全景

▼ 貨客船・氷川丸

 みなとみらい線元町中華街駅を降り4番出口から地上に出ると左手にマリンタワー、前方に山下公園という絶好のロケーションが目前に現れます。いちょう並木が続く車道を渡り、山下公園に入るとベンチや芝生でくつろぐ沢山の人達がいました。

 遊覧船乗り場の隣りに停泊している氷川丸に入場します。順路に沿って、客室社交室、操縦室などを見学します。戦前における豪華客船の雰囲気を残した船内は、セレブ気分を味わうのに充分。中でも1室に3部屋もある特別客室(fig. 3)の贅沢さには驚かされました。

 氷川丸は1930年(昭和5年)に横浜の三菱造船で建造され、主に横浜~シアトル航路で活躍しました。戦中は病院船として負傷兵の治療、運搬にあたり、戦後は日本の留学生をアメリカに届ける役割を果たしました。

らせん階段@氷川丸
Fig. 2 らせん階段@氷川丸
▼ 日本郵船歴史博物館

 ノーベル賞受賞者の小柴先生や下村先生も氷川丸でアメリカに渡ったそうです。そして1960年(昭和34年)、客船業務の衰退に伴い引退して以来、横浜山下公園の地で停泊を続けています。

 かつてはユースホステルや結婚式場に使用された時期がありましたが、2008年からは再び日本郵船の所有に戻り、見学施設としてリニューアルオープンしました。

 途中で昼食を取り、徒歩15分程の日本郵船歴史博物館に向かいます。1993年にオープンし、今年20周年を迎える企業博物館です。横浜支店の1階を使い、郵便汽船三菱会社と共同運輸の合併により誕生した経緯や、戦前に活躍した豪華客船の紹介、戦時中の状況、現在の事業紹介などを8つのセクションに分けて紹介しています。

 展示の中で興味深かったのが、煙突に見られる赤い二本線の由来。合併前の二社を表しているそうです。また氷川丸の展示では数々の災難にさらされた事を知り、現在もその姿を残している事は奇跡的であると感じました。

 港町らしい日本郵船の施設を堪能し、充実した横浜観光をする事ができました。

特別客室@氷川丸
機関室@氷川丸
Fig. 3 特別客室@氷川丸
Fig. 4 機関室@氷川丸


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