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2015年12月下旬に、大阪市を訪れました。大阪市交通局の一日乗車券を購入し、地下鉄で平野区と中央区の歴史建築を見学しました。
▼ 路面電車の線路跡を歩く 東梅田駅から谷町線に乗り、約25分で平野駅に到着。国道479号線を東方向に横断し、南海平野線の線路跡を利用した緑道を歩きます。 1980(昭和55)年までJR天王寺駅近くの今池駅から平野駅を結ぶ路面電車が走っていました。平野駅近くの約500 mが保存され、線路をイメージした舗装や、駅舎をイメージした藤棚が作られていました。 平野駅跡から東方向に約500 m続くのが平野本町商店街。人通りは少ないですが、地元に密着した飲食店、惣菜屋などが軒を連ねています。
商店街の東端に位置するのが、小林新聞舗(Fig. 2)。1888(明治22)年に創業した大阪府最古の新聞販売店です。 石造りの頑丈な建物の上部に朝日新聞の社章である旗がたなびく様は堂々としています。新聞舗の隣に、おもろいてらと呼ばれる全興寺があり、地獄堂で流れる映像の怖さは本格的でした。 再び谷町線に乗り天王寺駅に向かい、御堂筋線に乗り換え心斎橋駅で下車します。江戸時代に創業した呉服屋に端を発する大丸心斎橋店を見学しました。
本館は、1925(大正14)年に作られ、天井やエレベータ乗り場(Fig. 5)の美しい装飾が目を引きます。中でも心斎橋筋側の入口に取り付けられた孔雀の装飾(Fig. 3)は大きく写実的で見る者を圧倒します。 2016(平成28)年に解体され、建て替え工事が始まる予定ですが、可能な限り多くの装飾を残して欲しいと考えます。本館7階では回顧展が開催され、江戸時代から現在に至る大丸の歴史を知る事ができました。
南海平野線プロムナード 平野区平野本町2-3 |