宮城鉄道施設めぐり

 2018年12月下旬に、宮城県を訪れました。利府町と仙台市太白区にある鉄道施設で、保存車両を始めとする展示を楽しみました。

952・953形試作電車
Fig. 1 952・953形試作電車
▼ 新幹線総合車両センター

 仙台駅からJR東北本線に乗り、約10分で岩切駅に到着。利府支線に乗り換え、さらに約10分で利府駅に着きます。

 朝夕は仙台駅から直通列車が出ていますが、日中は岩切駅での乗り継ぎ連絡が悪い場合があり、注意が必要です。改札を出てすぐ左側にある観光案内所で地図をもらい、南西方向に歩きます。

 高架をくぐり、歩くこと約15分で新幹線総合車両センターの正門に到着。受付で名前と住所を記入し、見学者用のバッジを受け取ります。

961形試作電車
Fig. 2 961形試作電車

▼ 現役時代は青色の塗装

 屋外には新幹線車両と機関車が複数台展示されています。車内を見学できるのは、手前にある961形試作電車(Fig. 2)だけ。

 1973年に製造され、その後最高時速319 kmを記録しました。今は緑色に塗られていますが、現役時代は青色の塗装でした。

 2両隣の200系新幹線と比べると前面の出っぱりが少なく、無骨な印象を受けます。両者の間には952・953形試作電車(通称、STAR21)(Fig. 1)が停車しています。

新幹線車両の模型
Fig. 3 新幹線車両の模型

▼ 近未来の鉄道を連想

 鋭角に尖った前面デザインと、するどい目のようなライトの形状は、図鑑に登場する近未来の鉄道を連想させます。展示施設は3階建てですが、1階のみ立ち入り可能。

 新幹線総合車両センターの模型と大判の写真パネルがある入口を過ぎ、自動改札機の間を抜け展示室に入ります。

 手前にはNゲージ模型のレイアウト、奥左側にはプラレールの組み立て体験コーナー、奥右側には新幹線車両の模型(Fig. 3)や新技術の説明パネルなどがあります。子供はプラレール、大人は新技術や模型で楽しめます。

 故障したままの展示や、痛みが目立つ保存車両があり、こまめなメンテナンスを望みます。また、イベント開催時以外も新利府駅からアクセスできるとより利便性が上がると考えます。

▼ 仙台市電保存館

1号車(モハI型)
Fig. 4 1号車(モハI型)

 仙台駅から仙台市地下鉄南北線に乗り、終点の富沢駅で下車。南西方向に住宅地を約15分歩き、富沢車両基地に着きます。

 受付で見学する旨伝え、敷地内にある仙台市電保存館に入ります。展示施設には、1975年に廃止された仙台市電と南北線と東西線の2路線をもつ仙台市地下鉄についての保存車両(Fi. 4、Fig. 5、Fig. 6)や模型、説明パネルがところ狭しと並べられています。

 中でも、南北線の行先表示器・車内案内表示器は、ここでしか体験できない貴重なもの。ボタンで番号を押すと、様々な行き先が電光画面に表示されます。

 行き先に加えて急病人発生などの情報も画面に表示できます。乱暴に扱うと故障してしまうそうで、丁寧に操作する必要があります。

 大正時代に製造された車両(Fig. 4)にも乗車でき、車内のレトロ感を存分に味わいました。

415号(モハ400型)
123号(モハ100型)
Fig. 5 415号(モハ400型)
Fig. 6 123号(モハ100型)

新幹線総合車両センター 利府町利府字新谷地脇、022-356-5263
仙台市電保存館 太白区富沢中河原2-1、022-244-1267


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