コロナ禍のメンタルケア

 コロナ禍の2021年3月下旬から6月下旬にかけて、大阪、オンライン、神奈川で、それぞれハラスメント、メンタルヘルス、セルフケアをテーマとした講習を受講しました。女性講師3名の印象に残った言葉を紹介し、内容を振り返ります。

 ハラスメントとは人を悩ますこと、「客観的に見て平均的な労働者の感じ方」において、一定の程度を超えた言動や行動がパワハラとなる。(社会保険労務士・小田幸子さん)

 大阪市都島区にあるJR、京阪の京橋駅、Osaka Metroの大阪ビジネスパーク駅から徒歩約10分のクレオ大阪東で3月下旬に開催された対面式の講習。社会保険労務士事務所の代表を務める小田さんは、法律の観点からハラスメントを語ります。「本人が嫌だと思う」かどうかが基準のセクハラ、マタハラと異なり、一定の基準があるパワハラ。それゆえ解釈が難しく、企業や労働者の頭を悩ませます。また、ハラスメント自体で罰せられるのは企業で、個人は侮辱や傷害などで罰せられるそう。

 近年、職業選択の幅が狭まり、①高度な知的労働、②感情労働、③対人労働に片寄る。得意不得意に関わらず選択せざるを得ない。(臨床心理士・石井実夏さん)

 6月末までの期間限定で動画を公開する形で開催されたオンラインの講習。参加者の都合で柔軟な受講ができ、便利でした。精神障害による労災請求件数は増加を続け、精神科、心療内科の受診に抵抗を感じることが減ったことと職業選択の幅が狭まったことが一因と考えられます。経験上、労働の強度よりもコミュニケーションが少ないこと、不平不満が多いことの方がメンタルヘルス不全の起きやすさに影響するそう。管理職には、メンタルヘルス不全に気づく、把握する、当事者と専門家をつなぐ、フォローするの4つの役割が求められます。

 日々の生活では「オセロゲーム」のように、いいことも悪いことも起きる。自分で決められる朝起きた時、夜寝る時の機嫌をいいものにしよう。(保健師・今田玲奈さん)

 川崎市中原区にあるJR、東急の武蔵小杉駅から徒歩約3分のKosugi 3rd Avenue 4階、川崎市総合自治会館ホールで6月下旬に開催された対面式の講習。3人の講師が食、メンタル、薬の分野でセルフケアのノウハウを語ります。今田さんは、2人目で登壇。ストレスはないと味気ないが、多いと辛すぎて食べられないスパイスのようなもの、ストレスに負けないように悪いところを含めて自分を認め、勇気づけることが大事だそう。日々の生活では、特に自分で決められる、起床後と就寝前の機嫌をよくしようと提唱します。

■ 参考HomePage
社労士法人ティムス
こころと発達の相談室さくら


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