松本市で昭和を体感

 2019年2月上旬に、長野県松本市を訪れました。市内で体感した昭和時代を紹介します。

D51形・172号機
Fig. 1 D51形・172号機
▼ 長野を走り続けたSL

 松本駅の駐輪場で無料のレンタサイクルを利用し、南方向に約20分自転車を走らせます。奈良井川を西側に渡ると、電化製品や食料品の工場が集まる大久保工場団地に到着します。

 団地の中央に位置する大久保原公園(Fig. 4)に、静態保存されている蒸気機関車(Fig. 1)がありました。D51形の172号機で、製造は1939(昭和14)年。

 長野県内の機関区に24年間所属し、主に貨物を牽引しました。引退から40年以上経ちますが、未だ車体は黒く光沢を放っています。これからも公園を訪れる子供や家族連れに、勇姿を見せ続けてくれる事でしょう。

松本市役所・正庁舎
Fig. 2 松本市役所正庁舎

▼ 温かい雰囲気の市役所

 玄関前に湧水があると聞き、松本市役所を訪れました。正庁舎(Fig. 2)は1959(昭和34)年、東庁舎は1969年(昭和44)年に建設され、内部にはどこか懐かしさが漂います。

 本庁舎の地下には売店と食堂があり、食堂のメニューは「ワンプレート」(400円)のみ。また、東庁舎の3階には市議会議員の控え室があり、一般の人でも廊下まで入れ、中の様子を覗う事ができました。

 1階には受付カウンターがあり、親切に案内をしていただきました。近いうちに建て替えが予定されているようですが、温かい雰囲気は残して欲しいものです。

211系電車
Fig. 3 211系電車

▼ ボックスシートで行楽気分

 松本駅でJR中央本線の上り列車を待っていると、やってきたのはかつてJR東海道本線などで活躍した211系電車(Fig. 3)。ライトブルーとフレッシュグリーンの帯が爽やかです。

 車内の銘板を確認すると、1985(昭和60)年の製造。首都圏では最近見ることが少なくなったボックスシート(Fig. 5)は、行楽気分を盛り上げてくれます。

 雪を頂く山々や、緑が深い渓谷など車窓の景色は、次々と移り変わります。午後から夕方にかけて、長野から山梨まで約100 kmを2時間かけてのんびり走る普通列車に乗りながら、今よりもゆっくりと時間が流れていた昭和時代を思い出しました。

大久保原公園
ボックスシート@211系電車
Fig. 4 大久保原公園
Fig. 5 ボックスシート@211系電車

大久保工場団地公園 松本市笹賀5652-25
松本市役所 松本市丸の内3-7、0263-34-3000
松本駅 松本市深志1-1-1


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