川崎臨海部を考える

 2017年6月下旬に川崎市産業振興会館で開催された川崎臨海部を考えるシンポジウムに参加しました。

▼ 演題 川崎臨海部の30年後を考えるシンポジウム
▼ 説明
涌井 史郎さん、橘川 武郎さん、中井 検裕さん
平尾 光司さん、藤井 文人 さん、服部 恵子さん
▼ 会場 川崎市産業振興会館1階ホール
川崎市幸区堀川町66-20
▼ 日時 2017年6月21日(水)15:00~17:00

メインスクリーン
Fig. 1 メインスクリーン
▼ 工業都市川崎発祥の地

 大雨と強風による悪天候の中、200人近くの参加者がパネリストの話に耳を傾けました。

 涌井さんは、将来像からその道筋や実現策を考えるバックキャスティング手法を、平尾さんは、工業都市川崎発祥の地で将来に向けたシンポジウムを開催することの意義深さをそれぞれ語りました。

 3人の有識者懇談会委員と、企業、大学から各1人ずつ、計5人が登壇 したパネルディスカッション(Fig. 2)では、課題とその解決に向けた実現案が語られました。川崎臨海部は、おもに産業道路以南を指し、幸区と宮前区を合わせた面積に匹敵する約2,800ヘクタールに、約6万人が就業しています。

パネルディスカッション
Fig. 2 パネルディスカッション
▼ 内陸部、周辺との連携

 中井さんは、内陸部との連携の弱さを指摘しました。現在ほとんど利用されていない貨物線の有効活用案や、市街地で実現が難しい新技術を試験導入といった案が示されました。

 橘川さんは、周辺地域との連携強化を訴えます。川崎市だけで将来像を考えるのではなく、東京都大田区や横浜市鶴見区など周辺地域を含む川崎圏で、産業都市圏を形成するという考え方です。

 生活環境の向上も必要で、モノレールが羽田空港から川崎駅に乗り入れ、競輪場、競馬場が楽しい場所になっていることが理想という橘川さんの締めの発言に納得させられました。

 人口の増加が著しい内陸部の勢いを追い風に、臨海部の発展も実現できればと考えます。


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