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2015年7月中旬に、横浜市磯子区を訪れました。JR根岸線の根岸駅近くにある旧柳下(やぎした)邸の庭で見つけた陶器の蛙を紹介します。
横浜駅から根岸線に乗り、約12分で根岸駅に到着します。ホームから海側を見ると、高速道路と貨物ヤードに停車した石油タンク車(Fig. 3)が目に入ります。 改札口を出ると駅前にはバスターミナル(Fig. 4)が整備され、マンションが建ち並んでいます。空き地が目立っていたという開業時の面影はありません。 根岸小入口の横断歩道を渡り、右手に見える背の高い三角形の屋根を目印に歩を進めます。しばらくして根岸なつかし公園の入口が見え、階段を上ると旧柳下邸(Fig. 2)の玄関に到着します。駅から約10分の行程でした。
旧柳下邸は、明治時代から横浜で金属の輸入業を営んでいた柳下家が、大正時代より前に建設しました。向かって左側の和建築と右側の洋建築が廊下でつながる珍しい邸宅です。 風呂場に残るお洒落な装飾を施された曇りガラスの窓や、明治時代に製造されたフランス様式のジュラール瓦、蔵の入口に残る金庫の時代を感じされる商標など、数々の展示を楽しみました。その後、蔵の右側に広がる庭に足を延ばしました。 裏手に広がる木々を背景に、亀を模した庭石や石灯籠が配置されています。石灯籠の下に赤茶色の陶器でできた蛙(Fig. 1)を見つけました。 大きさは、幅約30 cm×奥行き約30 cm×高さ約20 cm。口を真一文字に結び、尖った三角の鼻は西洋人を思わせます。和風の庭にたたずむ洋風の蛙に会い、和洋折衷の旧宅を後にしました。
旧柳下邸 横浜市磯子区下町10-6 |