石蛙@川崎久地

 2012年11月下旬に川崎市多摩区を訪れました。企業の玄関先で出会った石製の蛙を紹介します。


石蛙@田中工業所
Fig. 1 石蛙@田中工業所

▼ かつて観梅で賑わった

 川崎駅からJR南武線に乗り、約30分で久地駅に到着。1927(昭和2)年に久地梅園停車場として開業しますが、1944(昭和19)年に南武鉄道(現JR南武線)の国営化のタイミングで現在の駅名に変更されました。

 多摩川の砂利を港に運ぶ目的で開業した南武鉄道は、戦後の複線化を経て川崎市を南北に貫く唯一の路線として通勤、通学に利用されています。以前は山手線や中央線を走った中古の車両で運行されていましたが、2014(平成26)年には新車、E233系が投入されました。

 駅を降りると駅舎の上部には梅の花とウグイスが画かれ、かつて観梅で賑わったことを思い起こさせます。駅は高津区にありますが、二ヶ領用水を渡るとすぐ多摩区になります。

田中工業所
Fig. 2 田中工業所

▼ びっくりした表情で

 府中街道沿いのスーパーマーケット、ベンガベンガの向かいに水道関連の工事を行う企業、田中工業所(Fig. 2)がありました。石蛙(Fig. 1)は、玄関の右側に置かれた植え込みの中にいました。

 大きな真ん丸の目が特徴的で、びっくりしたような表情をしています。大きさは幅約20 cm×高さ約20 cm×奥行き約20 cm。社員の方に伺ったところ、約10年前に東京都世田谷区等々力にある石屋さんが持ってきたという事でした。

 仕事の関係で、水辺の生き物である蛙が置かれているのかなどと想像をめぐらしながら現場を後にしました。近くに立ち寄った際は、石蛙を見に足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

田中工業所 川崎市多摩区堰3-5-6、044-822-4273


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