蛙展示@いのちのたび博物館

 2016年6月下旬に福岡県北九州市を訪れました。北九州市立いのちのたび博物館で見つけた蛙に関する展示を紹介します。

蛙広告@探求館
Fig. 1 蛙広告@探求館

▼ 近未来の都市を思わせる光景

 黒崎駅からJR鹿児島本線に乗り、約15分でスペースワールド駅に到着。碁盤の目のように規則正しく整備された土地にテーマパークのスペースシャトルやジェットコースター、製鉄所の高炉が建ち並ぶ様は、近未来の都市を思わせます。

 ここは官営八幡製鐵所の流れを汲む、新日本製鐵株式會社(現新日鐵住金株式会社)の工場跡地を再開発してできた街。東田第一高炉跡や2015年、世界遺産に登録された官営八幡製鐵所旧本事務所など貴重な近代化産業遺産が残されています。

 いのちのたび博物館は、北九州市を題材に生物学と民俗学を分かりやすく紹介する施設として、2002年の開館以来人気を博しています。中でも恐竜の生態と火山の噴火や雷雨などの自然現象をリアリティ溢れる仕組みで表現したエンバイラマ館は、大人でも恐さを感じる程迫力がありました。

蛙標本@テーマ館
Fig. 2 蛙標本@テーマ館
▼ 「どうだ、調子は」「ケロリケロリ」

 蛙の展示は、ぽけっとミュージアム、テーマ館、探求館にありました。ぽけっとミュージアムは、約5 m四方のスペースで10ヶ所にあり、6番目でカエルとサンショウオが展示されていました。中央に設置された水槽で北九州市に生約息する6種類の蛙が飼育され、周りにその説明(Fig. 3)と世界各国のカエルグッズが展示されていました。

 アメリカのアニメに登場するカーミットや東南アジアの傘を差す木製の蛙などが展示されていました。また、アマガエルやトノサマガエルは、元気に飛び跳ねていましたが、地味な体色をしたツチガエルやカジカガエルは大人しく水槽の中をじっくり探してようやく見つける事ができました。

 テーマ館には特定外来生物に指定されているオオヒキガエルの標本(Fig. 2)が、探求館には昭和30年代の社宅を再現した実物大の模型の一部に蛙のキャラクターが登場する広告(Fig. 1)がそれぞれ展示されていました。

 興和株式会社のカエルは、約60年以上もマスコットとして活躍し、現在も全国各地にある薬局の店頭でにこやかな笑顔を振りまいています。1949年、「どうだ、調子は」「ケロリケロリ」というセリフとともにじんま疹の薬、レスタミンコーワの新聞広告に登場したのが始まりなのだそう。

 大きく開いた口からは、元気な声が今にも聞こえてきそうです。

蛙説明@ぽけっとミュージアム
恐竜展示@アースモール
Fig. 3 蛙説明@ぽけっとミュージアム
Fig. 4 恐竜展示@アースモール

いのちのたび博物館 北九州市八幡東区東田2-4-1


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