北鎌倉カエル名所

 北鎌倉駅は、JR横須賀線の大船駅と鎌倉駅の間にある小さな駅。地元住民や寺社の要望で駅が設置され、開通時は仮停車場でした。2011年5月中旬に訪れた際に見つけた、駅周辺のカエル名所を2つ紹介します。

円覚寺踏切の看板蛙
Fig. 1 円覚寺踏切の看板蛙

■ 円覚寺踏切の看板蛙

 鎌倉時代中期の1282年、中国・元との戦いで戦死した戦士の霊を慰めるため、8代執権・北条時宗の命で、無学祖元により建立されました。その際、敷地内から「円覚経」というお経が見つかったのが名前の由来だそう。

 参道から続く道路と横須賀線が交差する「円覚寺第二踏切」脇に、蛙の看板(Fig. 1)がありました。蛙がよく出没する場所…というわけではなく、大雨が降った時に水が溜まり易いため、雨後の点検ポイントを示しているとの事(2008年6月23日読売新聞・写旬)。

 1994年にJR東日本横浜支社の社員が発案し、2008年には27箇所に設置されていたそう。ちょっとビックリしたような表情が可愛らしいです。

円覚寺 鎌倉市山ノ内409 0467-22-0478

建長寺半僧坊の陶器蛙
Fig. 2 建長寺・半僧坊の陶器蛙
■ 建長寺・半僧坊の陶器蛙

 鎌倉時代中期の1253年、源氏3代と北条氏一門の霊を弔うため、5代執権・北条時頼の命で、蘭渓道隆により建立されました。野菜と豆腐を入れてしょうゆ仕立てにしたけんちん汁(建長汁)の名前の由来となっているそう。

 半僧坊大権現を祭る半僧坊に続く道の右側に、陶器製の蛙(Fig. 2)を見つけました。色は茶褐色で、大きさは高さ50 cm程。

 頭部が大きい割に目が小さく、爬虫類に近い顔つきをしています。野ざらしに置かれている様も周囲の緑に溶け込んでいました。

建長寺 鎌倉市山ノ内8 0467-22-0981

 この他、あじさいで有名な名月院や、著名人のお墓が多数ある東慶寺など多くの見所があります。JRで横浜から20分、東京から50分と交通至便な観光地、北鎌倉を訪れてみてはいかがでしょうか。古寺にひっそりと佇む、蛙達にもお目にかかれます。

■ 参考
 水石の美を求めて
 鎌倉大仏について、興味深い考察がなされています。


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