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2008年10月中旬に京都を訪れた際、狛蛙が置かれている神社があると聞き、伏見区にある伏見稲荷大社を訪ねました。
京都駅からJR奈良線に乗り、2駅目の稲荷駅で下車。駅前には全国に数多くある稲荷神社の総本山、伏見稲荷大社があり、車窓から巨大な赤い鳥居が見えます。
駅から続く参道には、名物のいなりうどんやスズメの丸焼きを出す食事処や土産屋などが軒を連ねています。その中の一軒、道八(どうはち)で、いなりうどん(670円)(Fig. 4)をいただきました。 レトロな雰囲気が漂う店内でいただくうどんは、ダシが効いていて体が温まります。腹ごしらえができたところで、境内へ。
「稲がなる」という言葉に由来して稲荷大社の名称が生まれたそう。事実、伏見稲荷大社がある深草地区では早くから稲作が盛んで、淀川と宇治川に挟まれ、清らかな水に恵まれたこともあり、伏見は酒造と舟運の町として栄えてきました。 神の使いであるキツネや道沿いに幾重にも連なって立てられている鳥居を見る事ができましたが、肝心の狛蛙が見当たりません。神主さんに伺ったところ、境外の末廣大神にあるそう。 米を始めとする五穀の豊穣だけでなく、商売繁盛など人々の様々な願いに応えるため、伏見稲荷大社の周辺には多くの境外社があります。末廣大神もそのひとつで、繁盛、繁栄などのご利益があると思われます。 伏見稲荷北側にある両脇に小さな神社がある坂道を登り、小さな神社が集まる一角でようやく狛蛙を見つけました。赤い前掛けを付けた一対の狛蛙(Fig. 1)が置かれ、周囲には石製の蛙(Fig. 2)が多く置かれ、賑やかな雰囲気。 にんまりと笑う狛蛙を見ていると、こちらまで明るい気持ちになるから不思議です。
末廣大神 京都市伏見区深草開土口町
■ 参考文献
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