水宮神社の狛蛙@富士見市

 2012年8月初旬に埼玉県富士見市を訪れました。狛犬ならぬ、狛蛙があるとの情報を知り水子にある水宮神社へ向かいます。

狛蛙(吽形)
Fig. 1 狛蛙(吽形)

▼ 志木駅からバスに揺られて

 東武東上線志木駅から東武バスに乗り、寺下団地前バス停で下車。所要時間は、約20分程です。

 鳥居をくぐり抜けすぐ左側にカエルのお御水があります。金属製のカエル型蛇口をひねると、火山灰の中から水が溢れてきます。柄杓を置く場所のすぐ近くには石製のカエルが置かれています。

 お御水を過ぎると10 m程で参道は左に折れ、神社の本殿が見えます。本殿からヒーリングミュージックの様な穏やかな音楽が流れ、その左右に大きな石製の狛蛙が2匹、鎮座しているのが目に入ります。

水宮神社本殿
Fig. 2 水宮神社本殿

▼ 神仏混合崇拝の象徴

 阿形の蛙は大きく口を開け、迫力たっぷり。吽形(Fig. 1)は口を閉じているものの、左右の鳴嚢(めいのう)=泣き袋を膨らませているのが特徴です。大きさは、台座なしで約80 cm、台座を入れると約2 mもあります。

 平成19年に作られた比較的新しいものですが、この地に伝わる昔話が元になっています。昔々、2匹の蛙が神様に立って歩きたいとお願いしました。神様は願いをかなえ、蛙達は立てるようになりましたが、目が左右に付いているので前を見る事ができません。

 余りに不便で、前の姿に戻してほしいとお願いしますが、怒った神様は聞き入れてくれません。そこで大日如来にお願いし、ようやく元の姿に戻る事ができたという事です。

 神様と大日如来が登場するあたり、かつての神仏混合崇拝を髣髴とさせますね。近くには縄文時代の貝塚、住居跡が見られる水子貝塚もあり、あわせて足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

水宮神社 富士見市水子1762-3、049-251-7520


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